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榎木 まる

語ろ具ライターによるオリジナル記事です。

通信学部で学ぶ父とつきあう家族〜リタイア後の大学生-2-

69歳からの通信制大学への入学。そのがんばりの影には、家族、とりわけ奥様の理解があったようです。

我が家の小さな子供たち、「勉強」好きです。
親ばか?
いえいえ、全ての「幼児」は好奇心のかたまり。黙々と何時間もどんぐりを拾ったり泥団子を作ったりするのと同じ熱意で、文字を覚えたりパズルと解いたりしています。
その幼児の熱意と父の頑張り。ちょっと似ているような。

・単位を修得するには

一般の大学では講義への出席が必須です。そのあとに科目試験があります。
出席日数が足りて、試験でよい成績を収めれば、単位修得です。

通信学部の場合は講義出席の代わりにレポートを提出。
テキストと参考文献を頼りに、与えられたテーマに挑みます。レポート評価はAからD。Dは不合格で再提出です。


父が書いたレポートの山。提出後に戻ってきたもの。
全てに教授のコメントがついています。


積み重ねるとこの高さ。この頃、パソコンは使ってません。
なので、 どれも手書きのレポートです。

・私を悩ます「知っていると思うけど・・・」

思えば、レポートを製作中、父はいつも饒舌でした。
車の中でも食事中でも、レポート作成の苦労話と教授が示した助言の話。
なんの予備知識もない私がついていけるわけもなく・・・。
「知っていると思うけど、ヘレニズム文化では・・・」
知りません。
「セレウコス朝って・・・」
いったい何のこと?
「知っていると思うけど、ルソーとデューイの相違点って・・・」
初めて耳にするカタカナ語が延々続き、ボーっとなります。

そんな会話がされるとき、大抵うちの子供たちも同席です。
我思う。
(知らない、分らないと、素直に言うべきか?)
(知ったかぶりするべきか)
(いっそ、話題をずらして子供ネタに持ち込むか?)

子供たちの手前、あんまり無知な母親もどうかと、見栄を張る気持ちもあって、いろいろ考えたあげく生返事。
こちらのテンションにイラつく父。

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