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名所・歴史探訪

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市絛 三紗

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フランス・癒しの旅2 サン・ピエール修道院付属教会(ミディ・ピレネー地方、モワサック)

癒しの旅は、モワサックへ。歴史ある修道院で、素晴らしい建築と石の彫刻を堪能しましょう。中世ファン必見です。

ミディ・ピレネー地方の中心都市トゥ−ルーズ(Toulouse)〔地図〕。レンガ造りの建物が多く「バラ色の町」と表現されます。今回はこのトゥ−ルーズからレンタカーで北上し、モワサック(Moissac)〔地図〕をめざします。距離は約70キロですから、景色を眺めながらのんびり運転しても1時間少々の道のりです。

■フランス南西部屈指の修道院

南から見た教会の外観

モワサックにベネディクト会(祈りと労働を重視し6世紀に創設された修道会)の修道院が建てられたのは7世紀のこと。しかしそれから数世紀にわたり何度も破壊の憂き目にあいます。ノルマン人やハンガリー人が、攻めやすくしかも財産を所有していた修道院を次々と略奪し放火していったからです。

11世紀半ばになって、そのころ勢力を拡大していたクリュニー会の従属修道院となりました。そして12世紀になると、近隣に知れ渡るほどの名声を博するようになり、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼路として栄えました。攻撃にも耐えられるよう補強されたので、入り口付近の壁は5メートルもの厚みがあります。現存する教会は石造りのロマネスク様式とレンガを用いた15世紀のゴシック様式がつなぎ合わされたものです。

その後も戦乱に巻き込まれたり、フランス革命後売却されたりしましたが最終的には国が管理しています。今ではその価値が再認識され、ユネスコの世界遺産に登録されています。


「ヨハネ黙示録」の彫刻


「預言者エレミア」の彫刻

この教会の見どころは教会正面扉口と、回廊に刻まれた彫刻です。1130年につくられた扉口の彫刻はロマネスクの最高傑作のひとつとされています。タンパン(扉上部の半円形壁面)のキリスト像とヨハネ黙示録(新約聖書の預言書的性格を持つ書)に登場する24人の長老たちも素晴らしいのですが、ここでは側面の「預言者エレミア」に注目しましょう。エレミアは、神が啓示を伝えるために遣わした人でエルサレムの陥落やバビロン捕囚を預言しました。何よりも悲哀に満ちた表情が胸をうちます。

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