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名所・歴史探訪

土地の名所・史跡は、様々な歴史を教えてくれます。観光にとどまらず、ライターならではの目線で由緒あるスポットを詳しくご紹介します。

醸 のり子

語ろ具ライターによるオリジナル記事です。

紀ノ川沿いに広がる別世界・桃源郷

春に咲く花としては、梅と桜はすぐに頭に浮かびますが、桃はちょっと忘れがちかもしれません。とはいえ理想郷をも意味する「桃源郷(とうげんきょう)」は桃なんです。さあ、和歌山にある桃源郷のご紹介です。 (編)

日本の花と言えば、梅・桃・桜でしょう。しかし、桜や梅の名所は日本各地にありますが、桃の名所というのはあまり聞きません。その珍しい、桃の名所が、和歌山県紀ノ川市にありました。その名も「桃源郷(とうげんきょう)」。さっそくレポートしてみましょう。


満開の桃の花

■魔除けの果実
古事記の中に、「意富加牟豆美命(おおかむずみのみこと)」という名前の神が登場します。この神は黄泉の国(よみのくに・死後の世界のこと)の悪鬼を退治した強者と説明されていますが、実は現代の私たちにも非常に馴染みが深い存在なのです。
実は、意富加牟豆美命とは、桃の実のこと。古来、桃は魔除けの効果があると信じられていました。

桃と言えば、お雛祭りに飾る花としても有名でしょう。実は、「節句」というのも、本来はケガレ祓いの日でした。
3月3日の桃の節句には桃の花が、5月5日の端午の節句では菖蒲の花が、9月9日の重陽の節句には菊の花がそれぞれ飾られますが、桃も菖蒲も菊も、魔除けの効果があるとされている花です。

その起源は中国の道教であるとも言われていますが、日本においても、遅くとも古事記成立の時期には、桃=魔除けという感覚があったのでしょう。

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