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旅行

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小宮山 信之

語ろ具ライターによるオリジナル記事です。

マドリッドの邂逅〜イベリア半島の片隅から(1)

ヨーロッパの南西部にあるイベリア半島。そのイベリア半島の大半を占めるスペインを、30数年ぶりに旅してきた語ろ具ライターによる、現在の姿のレポートです。まずはスペインの首都・マドリッドからスタートです。 (編)

■マドリッドからの絵はがき
1975年の絵はがき(表)
ドン・キホーテ像の絵はがき(裏)

マドリッドにいた私から妻あての絵はがき(1975年2月21日付)が見つかりました。スペイン広場で書かれたカードには、『この像の前で書いています。物価は廉くて…』などと第一印象を記していました。当時のフランコ総統の独裁政権下では社会の治安維持装置はきわめて強固で、「長髪の若者は入国できない。外国人ジャーナリストには秘密警察が尾行する」などという噂がヨーロッパの巷間で流れていました。それでも、その社会体制とひとびとの暮らしについて好奇心にかられた私は、パリから夜行列車に乗り、ピレネー山脈を越えて無事国境を通過することができました。降り立った駅頭でも街中でも、自動小銃を手にした軍人や警官の制服姿がやたらと目立ちました。黒い車体にチェック帯のタクシーは客待ちの長い列を作り、失業者も多く、経済は低迷をつづけていました。1975年11月、フランコ将軍は病死し、国王フアン・カルロス1世がただちに即位しました。スペイン内戦が終結した1939年からつづいたフランコ政権の終焉です。EC入りしたイベリア半島の現況を実感したくなり、私は翼の人となりました。

■スペイン広場にて

スペイン広場にあるドン・キホーテ像

2008年4月10日、33年ぶりにイベリア半島入りした私はマドリッドの名所、スペイン広場に向かい、『郷士ドン・キホーテと従士サンチョ・パンサ』像とその本の著者セルバンテス(1547-1616年)の像の立つプラザに着きました。プラザの中にはリスが走り回り、手入れの行き届いた花や木々に囲まれ、昔のままの姿でドン・キホーテ主従はマドリッドの変遷を見つめていました。現地ガイドによると「スペイン広場はスリ、置き引き、かっぱらい、強盗、そしてニセ警官…など犯罪が頻発する一大危険地帯」とのことでした。それでも4年前に起きた欧州最大の事件以降はパトロールが厳重になっているとのことでした。さて、その事件とは…。

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