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名所・歴史探訪

土地の名所・史跡は、様々な歴史を教えてくれます。観光にとどまらず、ライターならではの目線で由緒あるスポットを詳しくご紹介します。

醸 のり子

語ろ具ライターによるオリジナル記事です。

マイナスイオンの中でハイキング・赤目四十八滝〜夏本番!滝めぐり(3)

5キロメートルほどの間に数多くの滝があるという「赤目四十八滝」。落差があるものから流れる姿が美しいもの、歴史のいわくがあるものなど、それぞれに物語があるようです。天然記念物もいるというのに歩きやすい歩道ということで、ハイキングには絶好のスポットのようです。これからの季節、お出かけの候補に一つとしてお薦めです。 (編)

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四十八滝という名に、「たくさん滝があるんだなぁ」という感想を抱かれることでしょう。でも実は、三重県西部の名張市にある「赤目四十八滝」にはそれ以上の数があるそうです。
広さもかなりのもので、入り口から最後の滝まで見ようとすると片道100分以上かかってしまうほど。暑い日に、ハイキングをするならもってこいなのです。


布引の滝

■赤目の名の由来
赤目四十八滝(あかめしじゅうはったき)の、「赤目」という地名は、赤い目の牛からつけられたといわれています。その牛が現れたのは今から1300年余り前のことでした。

飛鳥時代から奈良時代にかけて、役行者(えんのぎょうじゃ)という、仙人がいました。彼は修験道の始祖であり、日本史上でもっとも優れた術師の一人であることは間違いありません。
なにしろ、讒言されて伊豆へ流罪になったとき、昼の間は伊豆で刑に服していましたが、夜になると富士山まで飛んで、修行をしたといわれているぐらいなのですから。そのパワーがいかほどか伺い知れるでしょう。

それだけのスーパーマンですから、修行の場も富士山だけではありません。彼の出身は奈良県の葛城(かつらぎ)なので、活動の中心は関西ですが、その中でもあるときは大阪の金剛山(こんごうさん)、あるときは奈良県の大峰山(おおみねさん・修験道の聖地)と、まさに飛ぶ如くに活躍していたのです。

そして修行場の一つがここ、赤目四十八滝(地図)。滝行は修験者の行法の中でも重要なものですから、たぶん滝に打たれていたのでしょう。
そこへ赤い目の大きな牛に乗った威容の男性が現れました。片目は上を、片目は下を向き、憤怒の相を有して、ギラリと輝く剣を手にしています。
仏教に詳しい人なら、この姿が何を意味するかすぐに理解されるに違いありません。これは不動明王(ふどうみょうおう)の特徴的な姿だからです。

不動明王は火焔を背にしていて炎と関係が深いのですが、同時に、なぜだかはわかりませんが滝の守護神とされ、大きな滝の側には必ずといってよいほど祭られています。
赤目四十八滝にも、「不動滝(ふどうだき)」と呼ばれるものがあります。そして、地元では、「滝参りをする」と言うと、一般的にはこの不動滝に参拝することを指すほど、重要な位置づけとされているのです。

ですからこの仏様が、滝で修行する役行者の前に姿を現したのは、行者にとっては瑞祥だったに違いありません。


不動滝

ちなみに滝の語源は、「たぎる」であるといわれます。ゴウゴウと水が流れるさまは、まるで、煮えたぎった鍋の中のようだからでしょう。

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