語ろ具TOP
名所・歴史探訪
カラー版 大人のための東京散歩案内・荻窪〜阿佐ヶ谷編〜この散歩本がおもしろい!-5-
名所・歴史探訪
土地の名所・史跡は、様々な歴史を教えてくれます。観光にとどまらず、ライターならではの目線で由緒あるスポットを詳しくご紹介します。
増田 剛己
語ろ具ライターによるオリジナル記事です。
カラー版 大人のための東京散歩案内・荻窪〜阿佐ヶ谷編〜この散歩本がおもしろい!-5-
1冊の本を片手に、その本が紹介しているルートやスポットを実際に歩いてみようというシリーズ。今回は「カラー版 大人のための東京散歩案内」で紹介している各所の中から、語ろ具ライターが若い頃に住んでいた荻窪〜阿佐ヶ谷界隈を、懐かしい思い出とともにを歩きます。あなたが青春時代を過ごした町、覚えていますか?久しぶりに訪れてみるのもいいかもしれませんよ。
(編)

今回の参考テキスト「カラー版 大人のための東京散歩案内 」(三浦展著 COLOR新書y)
■「下流社会」の三浦氏の著書だった
この本は、2002年に発行された「大人のための東京散歩案内」のカラー版である。
最初に僕が読んだのは2002年のモノクロ版の方で、読んでいるうちに、ひょっとしてこの著者は僕と同世代なのではないかと思った。谷中の散歩で銭湯についての記述が出てくるのだが、そこには「時間ですよ」という僕が小学生だったころにドキドキしながら見ていたテレビドラマが出てくるし、高円寺の散歩では吉田拓郎の「高円寺」という歌が引用されている。こちらは僕が中学生の頃聴いた印象的な歌で、今でも高円寺を歩くとこの歌が頭の中で流れる。著者プロフィールを見てみると、なるほど1958年生まれとある。僕と同じ年齢だ。
で、気づいたのは、この著者は「下流社会 新たな階層集団の出現
」(光文社)というベストセラーを書いた三浦展(みうら・あつし)だということ。こんな散歩本を書いていたのかぁという不思議な思いがこみ上げてきた。
「下流社会」が出たのが2005年。これがベストセラーになったので、出版社は2002年に出たこの本を2006年にカラー版にして出したのであろう。
さっそくカラー版を手に入れてみた。表紙の写真が実にいい。裏路地の風景である。驚くべきことに写真のほとんどは三浦氏自身が撮っているのだとか。補足的にカメラマンが撮った写真もあるようだが、クレジットされていないので、どの写真を誰が撮ったのかはわからないのだが、モノクロ版に比べて写真が多くなっている。
三浦氏は本書を書くにあたって1929(昭和4)年に刊行された今和次郎(こん・わじろう)編集による「新編大東京案内
」を参考にしたと書いている。
今和次郎は早稲田大学建築学科の教授だった人で、考現学という学問を作り出した。考現学というのは、考古学との比較で今氏が考え出した造語なのだそうだ。時代は関東大震災のあとで、それまでの東京が失われ、新しい東京が生まれた時代、その変化を移しとろうとしたのが今氏で、三浦氏もそれに習って今の東京の変化を写し取ろうとしている。

※この記事はケータイでも読むことができます

奇跡の団地「阿佐ヶ谷団地」をめざして歩いた!
今回の参考テキスト「カラー版 大人のための東京散歩案内 」(三浦展著 COLOR新書y)
■「下流社会」の三浦氏の著書だった
この本は、2002年に発行された「大人のための東京散歩案内」のカラー版である。
最初に僕が読んだのは2002年のモノクロ版の方で、読んでいるうちに、ひょっとしてこの著者は僕と同世代なのではないかと思った。谷中の散歩で銭湯についての記述が出てくるのだが、そこには「時間ですよ」という僕が小学生だったころにドキドキしながら見ていたテレビドラマが出てくるし、高円寺の散歩では吉田拓郎の「高円寺」という歌が引用されている。こちらは僕が中学生の頃聴いた印象的な歌で、今でも高円寺を歩くとこの歌が頭の中で流れる。著者プロフィールを見てみると、なるほど1958年生まれとある。僕と同じ年齢だ。
で、気づいたのは、この著者は「下流社会 新たな階層集団の出現
「下流社会」が出たのが2005年。これがベストセラーになったので、出版社は2002年に出たこの本を2006年にカラー版にして出したのであろう。
さっそくカラー版を手に入れてみた。表紙の写真が実にいい。裏路地の風景である。驚くべきことに写真のほとんどは三浦氏自身が撮っているのだとか。補足的にカメラマンが撮った写真もあるようだが、クレジットされていないので、どの写真を誰が撮ったのかはわからないのだが、モノクロ版に比べて写真が多くなっている。
三浦氏は本書を書くにあたって1929(昭和4)年に刊行された今和次郎(こん・わじろう)編集による「新編大東京案内
今和次郎は早稲田大学建築学科の教授だった人で、考現学という学問を作り出した。考現学というのは、考古学との比較で今氏が考え出した造語なのだそうだ。時代は関東大震災のあとで、それまでの東京が失われ、新しい東京が生まれた時代、その変化を移しとろうとしたのが今氏で、三浦氏もそれに習って今の東京の変化を写し取ろうとしている。

