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名所・歴史探訪

土地の名所・史跡は、様々な歴史を教えてくれます。観光にとどまらず、ライターならではの目線で由緒あるスポットを詳しくご紹介します。

醸 のり子

語ろ具ライターによるオリジナル記事です。

自然あふれるキャンプ地・滝畑四十八滝〜夏本番!滝めぐり(5)

大阪南部の河内長野市の滝畑四十八滝にはキャンプ場があり、家族連れも多いところでありながら、心霊スポットとしても有名なのだとか。とはいえ、さまざまな表情を見せる数多くの滝をたどって、そんなことは忘れてしまう自然の涼しさを楽しんだほうが良いですよね。近くには女人高野山ともいわれる天野山金剛寺もありますから、歴史も堪能できます。 (編)

大阪といえば雑多な町のイメージが強いと思います。しかし南部にいけばまだまだ自然が残っており、さまざまな昔話を伝えています。
その一つがこの滝畑四十八滝(地図)。キャンプ場があり、心霊スポットとしても有名なため、夏になると、家族連れだけでなく、探検の人たちが集まってくる場所なのです。


車通りの多い国道から少し入ると夏も涼しい滝がある

■心霊スポット滝畑
滝畑(たきはた)は、大阪では少し知られた土地。
景色が素晴らしいから?水がきれいだから?
もちろんそれもあります。

ですが、それだけではありません。
滝畑が有名なのは、実は夏になるとコンビニエンスストアなどに並ぶ、「心霊スポットガイド」などには必ずといってよいほどこの土地の名前があがるからなのです。

そのため夏の夜になると、探検を目的とした若者の車が次々とやってきます。

しかしなぜ滝畑が心霊スポットとされるのでしょうか?
普通、お化けの名所とされる場所は、過去に悲しい事件があったというような因縁がつきものですが、滝畑で陰惨な事件があったという話は聞きません。

その答えのヒントは、滝畑に伝わる昔話にあるのかもしれません。

■滝畑と落ち武者伝説
私の手元に、河内長野市教育委員会が発行した、「河内滝畑の民話」という冊子があります。300ページほどのもので、中には、「夜蜘蛛は縁起が悪く、朝蜘蛛は縁起が良い」などという、どこかで聞いたようなものから、「大墓(おおはか)の阿弥陀堂の扉はときどき自然に開いてしまう。このとき、北の扉が開いていたら北側に、南の扉が開いていたら南側に死者がでる」などという不気味なものまで、多数の伝承が収められているのですが、このほかにも「滝畑は夫婦墓なので、男と女が交互に死ぬ」など、どちらかというと暗い雰囲気のものが多いようです。
それは人間にはつきものの、死に対する恐怖が原因かもしれません。
しかし、もしかしたら、この村の発祥が一番の理由ではないでしょうか。

滝畑村のおこりについては、この本の40ページに物語が掲載されています。
それによれば、滝畑は平家の落ち武者の村だとされているようです。落人の家は全部で18軒。彼らの子孫がこの村の始祖だというのです。

平家の落ち武者が流れ着いたという伝説は、日本各地にあるようですが、この滝畑では彼らこそが最初の村人であると考えられているわけです。
負け戦の悲しい記憶が、この村にはまだ息づいていて、それが数々の少し不気味な伝承を残す原因となっているのかもしれません。

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