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映画「イントゥ・ザ・ワイルド」〜語ろ具ライター(あねもすさん)が映画を紹介
語ろ具探偵団によるニュースです。
映画「イントゥ・ザ・ワイルド」〜語ろ具ライター(あねもすさん)が映画を紹介

(C)2006 Into the Wild, LLC. All Rights Reserved
(画像をクリックすると、@nifty映画の「イントゥ・ザ・ワイルド」のページが開きます)
2008年9月6日(土)公開
オープニングからエンドロールまで、主人公(クリス)にこれほど共感を覚えた映画もない。上映時間140分のあいだ、両手を握りしめスクリーンに見入った。
ジョン・クラカワーのノンフィクション『荒野へ』を読んだショーン・ペンはクリスに胸うたれ、彼を理解するためにも映画化したいと願い、それが叶えられるまで10年もかかったという。その熱き思いは、年月に風化されることなくスクリーンに投影され、観る者のこころを揺さぶる。
大学を優秀な成績で卒業したクリス、そんな息子を誇らしげに見つめ将来に期待する両親。だがクリスは、卒業と同時に家族の誰にも告げることなくさすらいの旅に出る。預金のすべてを慈善団体へ寄付し、IDカード、クレジットカードにハサミを入れ、重いザックを担いで歩きだすときには、手持ちの紙幣すらも焼き捨ててしまう。
放浪の旅でクリスと出会う人々が素敵だ。
焚き火を囲みながら、「キミはどうしてこんな旅をしている?」と質問されてクリスは、ソローの言葉を引用して答える。
『愛よりも金銭よりも信心よりも 名声よりも公平さよりも 真理を与えてくれ』
その真理を探すためさ。
いまから100年以上も前に書かれた本、ソローが『ウォールデン』に記した言葉が、現代の若者クリスのなかに生きている。他にも古典に綴られた言葉が作品の各所に、台詞や文字となって出てくる。出会う人々は、キミは頭でっかちすぎると言いながらも理解をしめし、まぶしいくらい純粋で率直なクリスに魅かれる。本の言葉を心の友としてきたクリス、旅はそれらの実践であり、あらゆる束縛から自分を解き放ち、究極の自由を得るためだ。モノに囲まれ、カネを信奉し、自ら見えない檻に囚われた人生を『自由』あるいは『幸福』と呼ぶ人たちとは、スタンスそのものが違う。「北へ行くんだ。アラスカへ。荒野のど真ん中で、特別な瞬間を生きるんだ!」
アラスカの荒野、だがそこには想像を超えた自然の罠が潜んでいた。
<語ろ具ライター あねもすさん が試写会を観て来ました>
- 文:語ろ具編集部
- 2008年07月31日

